風俗で働く女の子なら、自分の身に降りかかるかもしれない性病・性感染症の知識をしっかりと身につけておきたいもの。しかし、性病・性感染症に対して知識を持たず、漠然と「怖い」という印象を持っている人も少なくないでしょう。
たしかに性病・性感染症の中には、感染すると重症化するものもあります。一方で、早めの検査で早期発見・治療を進めることで、大きな問題を招かずに完治する性病もあるのです。
性病・性感染症はデリケートな話題ですから、身近な人に情報を教えてもらったり、相談したりするのは気が引けるかもしれません。
この記事ではそんなアナタのために、性病・性感染症の検査方法や治療方法を解説していきます。今まさに悩んでいる人はもちろん、「将来もしかかったら……。」と不安に感じている女の子は、ぜひ参考にしてくださいね。
性病・性感染症の検査方法①:保健所へ行く

性病・性感染症の検査は保健所で受けることができ、病院での検査よりも負担が少ないのが特徴です。具体的な検査の流れやメリット・デメリットを紹介しましょう。
STEP1:予約をする
最寄りの保健所に電話をかけ、検査を希望する日を伝えます。予約なしでも検査をしてくれる場所はありますが、その場合は予約者の検査が優先されることがほとんどです。タイミングによっては長時間待たなければいけないことも……。また、保健所での性病・感染症の検査は、毎日行われているわけではありません。
無駄な待ち時間を減らすためにも、事前予約が大切です。
STEP2:検査を受ける
予約した日に保健所へ向かうと、次のような流れで性病かどうか調べていきます。
・受付
性別、年齢、希望する検査種目などを問診票に記入します。保健所の性病・性感染症の検査は匿名で行われるので、問診票に名前を記入する必要はありません。
・プレカウンセリング
病院での検査と同じように、問診や検査の説明を受けます。性病や検査について不安なことがあれば、遠慮せずに相談しましょう。
・血液検査、その他検査
疑われる性病の種類に応じて、血液検査、尿検査などが行われます。症状次第では、問診や視診のみで検査が終了することもあるでしょう。
・(検査結果の通達)
その場で検査結果がわかるタイプの性病検査であれば、検査後に結果を教えてもらえます。
・検査終了
検査結果が出るまでに時間がかかる場合は、時間をあけて(通常は検査から1週間程度)結果を聞きに行きます。電話・郵送・代理人による結果の通知は行われていないので、検査を受けた本人が保健所で結果を聞くようにしましょう。
保健所でできるのは検査のみなので、結果が陽性の場合は治療のための病院やクリニックを紹介されます。
保健所で性病・性感染症の検査を受けるメリット・デメリット
保健所で検査を受ける場合、医療機関での検査と比べて良い点、悪い点があります。それぞれ紹介していきましょう。
メリット
・無料で検査を受けられる
性病の検査を受けるときは、ただでさえ心身ともに大きな負担を抱えていることでしょう。保健所での検査では費用を負担せずに済むので、気軽に利用できます。
・匿名での検査ができる
自分が性病の検査を受けたことや性病の可能性があることは、誰にも知られたくないですよね。保健所ではカルテを書く必要がないため、医師や看護師にも名前を伝えずに済みます。
デメリット
・各保健所で検査日が異なる
性病の検査を受けたいと思った日に、近くの保健所では検査が行われていなかったということもあります。検査に行く前には、必ず保健所の検査日を確認するようにしましょう。
・1日の検査人数に定員がある
予約の電話をしても、指定した日の予約がすでに定員オーバーになっていることがあります。予約なしで保健所に行って定員オーバーであれば、わざわざもう一度検査のために足を運ばないといけません。
・4種類の病気の検査しかできない
保健所で対応しているのは、基本的にHIV、クラミジア、淋菌、梅毒の4種類の検査のみです。また、保健所によっては4種類のうちの数種類の検査にしか対応していないこともあります。
・のどの性病の検査はできない
性病というと性器のみを想像しがちですが、オーラルセックス(フェラチオ、クンニリングス、リミング)によって、性器からのど、のどから性器へ感染する可能性もあります。
性病・性感染症の検査方法②:医療機関へ行く

保健所よりもさらに詳しく性病・性感染症について検査できるのが、身近な医療機関です。詳しい利用までの流れやメリット・デメリットを説明しましょう。
STEP1:婦人科を探す
インターネットで検索し、性病の診察・治療を専門にしている「性病科」が近くにないか確認しましょう。なければ、膣や子宮に詳しい婦人科を探します。
医療機関は保健所と比べて選択肢も多く、どこを利用すればいいか悩むかもしれませんね。県庁や保健所に設置されている「医療安全相談窓口」や「医療安全相談センター」に問い合わせることで、性病科や婦人科を紹介してくれます。
完全予約制の病院やクリニックもあるので、足を運ぶ前にはしっかりと確認しましょう。
STEP2:受診する
なるべく気になる症状がはっきりと現れている時期がベストです。「診られるから」といって、必要以上に性器周辺を洗浄せずに受診しましょう。陰部や膣内が普段と同じ状況のほうが検査がスムーズに進み、明確な診断結果も出やすいのです。
検査の流れは、問診→診察→各種検査(血液検査、尿検査、のどの検査など)→結果説明→治療の開始といったように、一般的な病院での流れと変わりません。
ただし、保健所と同じように結果が出るまでに時間がかかる検査もあります。
医療機関で性病・性感染症の検査を受けるメリット・デメリット
医療機関で検査を受ける場合にも良い面と悪い面がそれぞれあります。それぞれのメリット・デメリットをしっかりと押さえておきましょう。
メリット
・診察日、診察時間の選択肢が広い
保健所と比べると、自分が希望するタイミングで検査を受けやすいです。仕事や育児など事情があって動ける時間が制限されやすい人でも、予定に合わせて自分が性病かどうか確かめられるでしょう。
・検査できる性病の種類が多い
保健所では、HIV、クラミジア、淋菌、梅毒の検査しかできませんが、医療機関ではほかにも性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナス感染症などの性病検査もできます。
・検査後、すぐに治療に移れる
保健所でできるのは、あくまで検査のみです。医療機関であれば、性病にかかっていることがわかれば、すぐに治療を開始できます。
デメリット
・匿名での検査ができない
医療機関では、保険診療などの関係でどうしても受付票に名前や住所、電話番号を記入しなければいけません。また、性病以外の病気を気にする患者さんと一緒の待合室で待ち時間を過ごすので、ほかの人に知られたくない人には少しハードルが高いかもしれませんね。
・診察に費用がかかる
すでに性病の症状が出ていれば、保険適用となり3割負担で診察・治療を受けられます。性病の種類にもよりますが、初診料+検査料で5,000円ほどの費用になることが多いです。
性病・性感染症の検査方法③:性病検査キットを使う

わざわざ保健所や医療機関に出向かず、誰にも知られずに調べられるのが性病検査キットです。キットを使う際の流れや長所や短所をチェックしてみましょう。
STEP1:取り寄せ
使用する性病検査キットを決めたら、電話やインターネットで注文をします。性病はデリケートな問題であり、自宅に直接キットが届くことをためらう人もいるかもしれませんね。営業所止置きや郵便局留めなどに対応していることが多いので、確認してみましょう。
STEP2:検体の採取 ~返送
言葉だけ見れば難しいと感じるかもしれませんが、図解入りの説明書などが同封されています。キットによっては動画での説明を用意していることも。誰でも簡単に採取できるので安心してくださいね。
採取した検体は、キット付属の返信用封筒に入れてポストに投函します。
STEP3:結果の確認
返送した検体が検査所に届いてから、2日~4日ほどで結果がわかるケースが多いです。結果は郵送や電話だけでなく、インターネット(パソコン・スマートフォン)での確認もできるキットが増えているので、なるべく早く結果を知りたい人にもおすすめです。
性病検査キットで性病・性感染症の検査を受けるメリット・デメリット
手軽なイメージがある性病検査キットですが、その反面、保健所や病院のようには不安を解消しきれないこともあるかもしれません。具体的な良い点・悪い点を見ていきましょう。
メリット
・匿名での検査ができる
保健所や医療機関での検査のようにわざわざ外出する必要はなく、知り合いと鉢合わせる、待合室で名前を呼ばれるといった心配がありません。検査キットは、上手に使えば最も匿名性が高い検査方法といえますね。
・家族にバレにくい
配送時には中身が見えないパッケージを利用する、発送元を会社名から個人名に変更するといった配慮をしてもらえます。直接中身を見られたり、怪しい言い訳をしたりしない限りは、家族に性病の検査がバレる心配はないでしょう。
・検査費用が医療機関よりも安くなることがある
検査キットでは、ひとつの性病だけでなく、複数の性病についてまとめて検査できるようなパックも用意されています。検査する性病の種類が多い人や、保険の適用外で病院での費用が高額になりがちな無症状の人にとっては、検査キットのほうが安く済むこともあるでしょう。
・検査できる性病の種類が多い
保健所は最大で4種類の性病の検査しかできませんし、各病院ごとに検査できる性病の種類は違ってきます。検査キットは対象となる性病の種類も多いうえに、住む場所を選ばずに検査ができるのも大きな魅力です。
・時間を節約できる
検査キットであれば、すべて自宅で完結できます。検査自体は短時間で終わりますし、検査結果の確認も郵送やインターネットで済むので、わざわざ保健所や病院に足を運ぶ時間を捻出できない人にはピッタリでしょう。
デメリット
・陽性の場合は、医療機関で受診する必要がある
はじめから病院で検査を受ければ、そのままその病院で治療まで進めます。検査キットで性病にかかっていることがわかった場合は、最終的には医療機関で治療をしなければいけません。
しかし、多くの検査キットは、結果が陽性の人に最寄りの定型病院を紹介しているので、教えてくれた場合は病院を探す手間が省けるでしょう。
・ほかの性病の感染を見逃す可能性がある
保健所や病院なら、問診などを通して「もしかしてあの性病では?」と保健師や医師が怪しんでくれます。検査キットだと自分でおおまかな検討をつけて特定の性病、たとえば性病Aの検査しかしないようなこともあり得ますよね?その結果、使ったキットでは検査できない性病Bに感染していて、発見が遅れる可能性もあるのです。
・性病に関する質問ができない
検査キットの使用方法などに関する質問は、コールセンターなどに問い合わせ可能です。しかし、病院や保健所のように性病そのものに関する質問・相談までは受け付けていない場合もあります。
とくに性病について不安が大きく、聞きたいことがたくさんある人は、保健所や病院を利用したほうが安心できるでしょう。
性病・性感染症の治療方法

風俗の仕事をする以上はたくさんの性病・性感染症にかかる可能性が高まりますが、多くの場合は早期発見して病院で適切な治療を受ければ問題はありません。それぞれの治療法を詳しく見ていきましょう。
淋病
早期発見の場合は、ペニシリン系抗生剤を服用することでこの性病を早めに完治させられます。しかし、淋病の原因である淋菌は抗生剤に対する耐性をつくりやすいので、対応が遅れると治療期間も長引きやすくなります。症状が消えても菌が消失したわけではないので、医師の指示を守って最後まで薬を服用しましょう。
クラミジア
抗生剤の服用による治療が一般的ですが、この性病の症状がひどい場合には注射や点滴で抗生剤を投与することもあります。1度の服用で1週間ほど効果が持続するアジスロマイシン、2週間続けて服用するクラリスロマイシンなど抗生剤にも種類がありますが、いずれの場合も1ヵ月経ってから再検査をし、陰性かどうか確認します。
梅毒
この性病はペニシリン系抗生剤の服用による治療が基本ですが、アレルギーがある人は違う抗生物質を用いた治療が行われます。感染から治療開始までの期間が3ヵ月以内なら2~4週間、感染後3ヵ月から3年以内なら4~8週間といったように完治にかかる時間が長くなるので、早期発見が治療のカギです。
ヘルペス
耳にすることも多いこの性病は、抗ウイルス薬の服用や症状が強いときは、注射による投与によって治療できます。ただし、治療でもウイルスの活動を抑えることしかできず、一度症状が治まっても、免疫力が低下すると再発するのが厄介な点です。
カンジダ
白や黄色みがかかったチーズ状のおりものが特徴的なこの性病は、7~10日ほどクリーム状の抗真菌薬や膣錠を塗って治療します。原因となる真菌(カンジダ)はもともと女性の膣の中に存在していて、健康な状態なら問題はないです。しかし、免疫力や体力が低下するとおりものが大量に出たり、かゆみが出たりすることにつながる場合も。人によっては治療後も再発を繰り返すことがあります。
トリコモナス
おりもの異常や膣壁の粘膜が普段より赤くなるこの性病は、5-ニトロイミダゾール系の薬を7~10日間ほど服用し治療するのが一般的です。膣内のトリコモナスは、経血の中で増殖することもあります。薬の服用で自覚症状が消えても、次にやってくる月経後に検査をして完治しているか確かめることが大切です。
尖圭コンジローマ
性器や肛門のまわりにイボができるこの性病の治療方法は、大きく「薬を使った治療」と「外科的な治療」の2つにわけられます。
薬を使う治療では、気になるイボ部分に軟膏を塗り、2~4週間ごとに症状がなくなっているか確認します。幹部の紅斑、びらん、表皮剥離、浮腫といった副作用が発生しやすいです。
外科的な治療では、次のような方法でイボを取り除きます。
- 凍結療法
- 電気焼灼
- 炭酸ガスレーザー蒸散
- 外科的切除
ただし、尖圭コンジローマはウイルス性の性病なので、人によっては治療後の再発も考えられます。
マイコプラズマ・ウレアプラズマ
クラミジアと似た症状が現れるこの性病は、抗生剤を用いて治療していきます。しっかりと原因菌を特定し、それぞれの菌に合わせた抗生剤を服用することで、10日~2週間ほどで症状が改善することがほとんど。原因菌の特定と抗生剤の選定はお医者さんの仕事ですから、患者はお医者さんの指示を守って抗生剤を飲み忘れないことが大切です。
ケジラミ
陰毛部分に血液を栄養にするシラミが寄生し激しいかゆみを感じるこの性病は、シラミを殺すシャンプーやパウダーを使って治療します。ただし、シラミが産みつけた卵は駆除できないので、感染部の毛をすべて剃ってしまうことも珍しくありません。
エイズ
人の免疫機能を破壊し、さまざまな感染症を発症しやすくするこの性病は、現時点で完治させる治療薬が開発されていません。ただ、抗HIV薬を服用して体内のウイルスの増殖を抑えることで、感染していない人と変わらないくらいの寿命も期待できます。感染を拡大させないだけでなく、合併症を減らすためにも早期発見が大切です。
B型肝炎
感染力が強く、だるさや黄疸といった症状が出るこの性病は、感染者の半分以上が安静にすることで自然に治癒します。しかし、中には体の免疫力では体内のウイルスを排除できず、激しい症状があらわれることも。明らかな症状がある場合には、抗ウイルス剤などで治療をします。
C型肝炎
慢性化率が高く肝機能障害につながるこの性病では、インターフェロンという注射や内服薬の服用によって、体内のウイルスを排除する治療を行います。ウイルスを排除することはできますが、肝機能に障害が現れていれば、治療後も経過観察が必要です。
まとめ
女の子が風俗で働きお客さんと接する以上、どれだけ気をつけても性病・性感染症にかかる可能性をゼロにはできません。しかし、どの性病・性感染症でも早く発見するほど症状は軽く、治療も簡単になります。
もしも、風俗の仕事をする中で心当たりができたら保健所、病院、検査キットなど自分に合った方法で一度検査をするのがおすすめです。できることなら心当たりの有無にかかわらず定期的に進んで検査を受け、自分の体を守りましょう。


